絹音

たま～に　響く　鈴の音
何らかの迷信に肖って

そう　想像すれば　
凄く　感嘆

チャリン
コインを落とした瞬間の如くに
苦笑いだけが　重なる道

鐘を叩くような
ゴーンという　音では　ないの

風鈴が　哭くような
物悲しい感覚にも　似ているけれど

一番は
冷凍庫の中にしか　存在しない筈の
氷の　溜息

コンセントが　繋がっていない
ミニチュア冷蔵庫の中で　眠っているグラスと
共鳴するような　ノイズ

大切な人が　いなくなった　いつかの夜
いつだって　聴こえるんだ

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弥生の土


除草剤を使ったからとは言え
記憶にあるべき緑が　一切　張り巡らされて居ない
茶色の大地

懸命に作業した　貴方の姿が　見えるよう
腰が痛いと言っていた
おつかれさまね

無機質なメールでしか　伝えられなかった
最後の言葉

大丈夫だよ
声にしては　伝わなかった　心模様

一体　何が　言いたかったのか
目線ばかりが　空を舞う

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